2010年9月13日月曜日

税金は指摘されてから払えばいい? 首相贈与税問題で悪影響

 鳩山由紀夫首相が実母から7年間にわたり毎月1500万円を資金提供されながら贈与税を納めていなかった問題が昨年末以降、日本中の注目を集めた。鳩山首相は贈与税約6億円を納付したが、国政のトップが税金を免れようとした事実は全国の納税者の怒りを買った。それにしても、鳩山首相と違って普通の家庭で育った一般国民は、贈与税にほとんど縁がないの
では。「いえいえ、贈与税は結構みなさんに身近な話ですよ」。こう話す近畿税理士会専務理事の杉田宗久氏(55)に、贈与税について聞いてみた。(宮本尚明)

 ■意外に高い認知度

 「基礎控除額である年間110万円を超える贈与を受けると贈与税がかかるという知識は、多くの納税者が知っていると思う。節税のために毎年110万円だけ 外部リンク
贈与を受けている人も結構いますから」。杉田氏は贈与税が決して認知度の低い税でないことを強調する。

 身近な贈与税の例としては、住宅購入する際に親や祖父母から資金援助を受けるケース。平成21年に500万円の資金援助(贈与)まで非課税枠が設けられたが、今年は景気対策で住宅需要を刺激するため、非課税枠が1500万円まで拡大した。 rmt
23年も1千万円の非課税枠が残る。

 贈与税とは、生前の贈与で相続税を回避するのを防ぐために設けられており、相続税を補う役割を担っている。相続税法の中で相続税とともに規定され、相続税とは「切っても切れない仲」という感じだ。年間110万円を超える贈与に対して課税され、贈与額に応じて10%から50%まで段階的に税率が上がる。基
礎控除後の課税価格が1千万円を超えると税率は最高の50%となる。

 ■仕送りは対象外

 親が子の面倒をみるのは当然という理由から、税法上、親子(扶養義務者)間で日常生活に必要な生活費や教育費を必要なときに援助する小遣いや仕送りは、贈与税の対象にはならない。杉田氏は「不動産や株の贈与では多くの人が申告の必要性を認識する
が、多額の現金を贈与されても、援助という誤解をするためか、申告を忘れてしまうことは結構ありうる」と指摘する。

 実母からの月額1500万円の資金提供を「知らなかった」という鳩山首相の金銭感覚は、一般国民にとっては衝撃的だった。もし月額1500万円もの贈与について、鳩山首相がその金銭感覚から「生活費の援助と認識していた」と主
張したら、課税を逃れることができたのか。杉田氏は「たとえ鳩山首相が援助と認識していたとしても、日常生活に必要な生活費や教育費でなく、政治資金に使われていたのだから、それは通用しないでしょう」と言い切る。

 ■無申告には加算税

 贈与税は、1月から12月までの1年間に受けた贈与について、翌年2月1日から3月15日までに
各税務署に申告書を提出しなければならない。鳩山首相のように申告せずに期限を超えてしまった場合、すぐにでも申告しなければならないが、当然、ペナルティーもある。それが無申告加算税だ。

 無申告加算税は、税務調査を予知していない段階で自主的に期限後申告すると、本税の5%にとどまる。しかし、税務調査での指摘はもちろん、税務調査の連
絡があった直後などに急いで期限後申告しても、無申告加算税は15?20%にアップされてしまう。

 また、一般的な税の時効は5年だが、贈与税の時効はなぜか6年となっている。以前は5年だったが、平成16年1月以降の贈与から6年に変更された。税理士のなかには、現在でも5年と勘違いしている人が結構多いのだとか。

 杉田氏は「時
効がないと、国税当局はいつまでも目を光らせておかないといけないので大変だろう」と話す。

 ■首相問題の悪影響

 鳩山首相の贈与税問題は、納税者の怒りを買っただけでなく、現実に悪影響を与えた部分もあったようだ。近畿のある税務署では今年の確定申告期間中、納税者が「税金は(自主的にでなく)指摘されてから払えばいい。鳩山首相
を見てみろ」などと言って、税務署から送られてきた申告書類をそのまま突き返しに来た人もいたらしい。

 杉田氏は「首相の税金問題は、全国の納税者のコンプライアンス(法令順守)意識を崩してしまったようだ」と手厳しく批判する。

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引用元:RMT ワイアード リアルマネートレード総合サイト

2010年9月3日金曜日

異国で働くおじさんの土産は「dynabook」

 この連載で中央アジアのキルギスとウズベキスタンのIT事情を紹介すべく、両国の“大都市”に潜入し、街をつぶさに視察した。今回は、中央アジアで出会ったPCユーザーたちがどのように暮らしているのかを紹介したい。【山谷剛史】

【拡大画像やキルギス、ウズベキスタンの紹介画像】

 キルギスもウズベキスタンも、個人住宅におけるIT環境は 网站关键字排名查询
非常に似ている。ちなみに個人の住宅は、旧ソ連統治時代に建築された物件が多いため、外観だけでなく内部の間取りまで共通だ。中央アジアに限らず、旧ソ連に統治されていた多くの国で、このあたりの事情は共通する。アパートやマンションといった集合住宅にいたっては、社会主義国の中国に建つ古い物件にも驚くほどそっくりであったりする。

●やっぱ
りノートPCユーザーが多いんだ。

 キルギスでもウズベキスタンでも、多くのPCユーザーに会って、その自宅を訪問することができた。両国とも若い世代が同居する世帯でノートPCを所有する割合が高いのは興味深い傾向だ。この連載でも数多くのユーザーを紹介してきた中国では収入の差が激しく、それぞれの世帯は自分たちの所得に応じた製品を買うのが
普通だった。都市部における個人所有のPCを例に挙げれば、収入が限られる世帯では月収2カ月分前後のショップブランドPCを購入し、高収入の世帯は同じ月収2カ月分前後でもThinkPadシリーズやVAIOノートを購入する。

 旧ソ連の影響を依然として色濃く残しているキルギスとウズベキスタンでも同じと思っていたら、低所得層が多くすむ住宅街では、低価 rmt
格でそろえられる自作PCを所有する世帯もあれば、同じ低所得でも価格の安いデスクトップPCではなく、VAIOノートや東芝のdynabookを所有する家庭もある。よくよく聞いてみれば、持っているノートPCはキルギスやウズベキスタンで販売されているものではないという。確かに、両国のPCショップでVAIOノートやdynabookを見た記憶がない。これはどういうことなの
か。

 平均所得が低い両国では、オイルマネーで発達する隣国のカザフスタンや、ロシアの大都市であるモスクワやサンクトペテルブルグに出稼ぎに行くことが普通となっている。そうやって異国で働いている両国民が、キルギスやウズベキスタン国内で買うよりも安く購入でき、かつ、自国メーカーの製品より信頼できるノートPCを家に帰るときのお土産と
して購入する。こういう事情もあってか、人口550万弱のキルギスはもとより、人口2800万弱のウズベキスタンもPC市場の規模が小さく、サポートセンターを構えるPCメーカーは国外国内メーカーを含めて少ない。それゆえ、国内製品を購入して充実したサポートを求めようという気持ちは両国民になく、不具合が発生してもメーカーには頼らず、街のどこにでもある「
PEMONT」(修理屋)で解決するのが基本だ。

 同じ理由で、デジタルカメラもまた両国の市場でめったに見かけない。とはいえ、デジカメユーザーは、ごく少数だがいる。筆者は知り合いの親族が一堂に集まって行われたパーティーに参加することがあったが、そこではロシアに出稼ぎに行ったおじさんが購入したオリンパスのデジカメで、パーティー風景
を撮影していたのが印象的だった。

●ネットワークがない時代にPCで遊ぶ

 しかし、安い自作PCだろうと高価なThinkPadやVAIOノートだろうと、両国で利用できるインターネット回線速度は、音楽ファイル(多くの場合、海賊版)をダウンロード(キルギスでもウズベキスタンでも違法行為)している途中で「んごっ! 回線が切れてしまったかっ!」
と思ってしまうほどに遅いため、自宅にインターネット回線を導入して利用するPCユーザーは極めて少ない。筆者自身が訪問したどの世帯も、所有するPCをネットワークに接続していなかった。現地に滞在する日本人の中にはADSLを導入している世帯もあったが、「ADSL10Mで1カ月20ドル」(キルギス)や、「100ドル払ってプリベイドのADSLを利用したが、半月で料
金分を使いきった」(ウズベキスタン)など、主収入のみで平均所得1万円以下の両国ではあまりに高いネットワーク料金だ。

 「えっ、インターネットにつなげないPCで何をするの?」と、イマドキのPCユーザーはみな思うだろう。ウズベキスタンに住む兄弟は、兄が文書作成とデジカメで撮影した画像の保存と編集に、弟は“オフライン”PCゲームで遊んでい
た。また、VAIOノートを所有する少年も、グループで撮影したビデオの編集作業に使っていた。日本でいうところの「Windows 95登場前」(古参PCユーザーには“パソコン通信登場前”かもしれない)の状況によく似ている。

 国民の平均所得が低い国でよく見られるように、(海賊版の)DVD-VideoやMP3ファイルなどの再生もPCの主な用途だ。キルギスでもウ
ズベキスタンでも、バザールや個人商店でDVD-VideoやPCソフトの海賊版が簡単に購入できる。ウズベキスタンの首都「タシケント」、キルギスの首都「ビシュケク」では、プレイステーション2やXboxで利用できるゲームタイトルの海賊版を扱っているショップも確認している(なぜか、Wiiは本体、周辺機器を含めたハードウェア、ソフトウェアもまったく見なかった
)。

 そういう事情もあってか、両国のどの家にも海賊版のディスクを持っていたりする。キルギスでは、ロシア語化されたハリウッド映画やロシアの映画、ドラマ、音楽のプロモーションビデオが主に売られ、ウズベキスタンでは、さらに“ウズベクポップ”や“ウズベクドラマ”、“ウズベク映画”も加わる。日本のアニメも一番人気の「NARUTO」を中心に少数な
がら流通している。

 キルギスに滞在していたとき、テレビで海賊版問題を知ってもらうための討論番組を見る機会があった。ロシア人とキルギス人が海賊版の影響などについて語る内容だったが、その番組の中で「それでも海賊版を買いますか?」という電話投票を行ったところ、最終的に「それでも買う」という回答が1622票、「買わない」という回答が
2070票、「わからない」という回答が3692票となった。

●レトロなソ連製冷蔵庫に遭遇した

 キルギスでもウズベキスタンでも、個人宅を訪問する機会があるなら、白物家電をぜひチェックしてみてほしい(「旧ソ連の個人宅を訪問することなんかできるわけないでっしょ!」と思うかもしれないが、両国では民家が宿泊施設、英国風にいうとBed &
Breakfastとしても使われていることが多い)。PCやAV機器も「数年モノ」が多いが、洗濯機、冷蔵庫、車などは旧ソ連統治時代までさかのぼる20年モノ、30年モノが現役で使われている。

 街中でも、「買ったら一生手放すことのできない車」(そのココロは“下取りで売れないから”)と地元の人々にジョークにされている“モスコビッチ”をはじめとした旧ソ連
製の車が現役で走っている。

 家の主に聞いてみれば「旧ソ連が統治していたころは、家が超安価で購入できたうえに家電までもらえた」という。最近発展めざましい中国で、一般の家庭に白物家電やテレビが入ったのは1990年代から。そう考えれば旧ソ連は進んでいたといえなくもない。

 しかし、それにしても、あまりにも古い製品を使いつづけ
ていて不満や不安はないのだろうか?「メーカーがどうなっているか知らないし、最近ぜんぜん聞かないから多分なくなっているだろうけど、使い続けるよ、わっはっはー」

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